関節リウマチ滑膜マクロファージの抗原探索

内山 壽朗
(九大・院理・生物)

03/04/22, 13:30 at Room 3631 (6th floor of building 3 of the Faculty of Sciences)


関節リウマチは、多数の関節において慢性的に持続する炎症が生じ、患部の腫脹や 疼痛などの症状を呈しながら次第に関節構造の破壊に至る疾患です。この病気の原因 としては炎症細胞の異常や自己免疫、感染などが疑われてきましたが今のところいず れであるかの決着はついていません。しかし炎症を呈している関節においては滑膜内 のマクロファージは著しく増加し、パンヌスと呼ばれるヒダ状構造を形成して関節内 の軟骨や骨を侵蝕している様子が観察されます。このことは滑膜のマクロファージが 関節リウマチの病態形成にたいして重要な役割を担っていることを示しています。そ してこのマクロファージが発現する分子を明らかにすることはリウマチの病態理解を 推し進めるのに有用と考えられます。
 今回のセミナーでは、以前私が行っていたリウマチ滑膜マクロファージ抗原のモノ クローナル抗体を用いた研究を紹介します。


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