九州大学数理生物学研究室

山口 諒(やまぐち りょう)

山口 諒(やまぐち りょう)

所属:九州大学大学院システム生命科学府 数理生物学研究室

学年:一貫制博士課程D5(博士課程D3)

所属学会:日本数理生物学会, 日本生態学会, 日本進化学会, 種生物学会, 日本鱗翅学会, The Society for the Study of Evolution (SSE)

連絡先:ryamaguchi[at]bio-math10.biology.kyushu-u.ac.jp
※[at]を@に置き換えて下さい。

略歴

2012年 3月 九州大学理学部生物学科卒業
2012年 4月~現在 九州大学大学院システム生命科学府、数理生物学研究室
2014年 4月〜2017年 3月 日本学術振興会特別研究員DC1

研究内容

数理モデル、コンピュータシミュレーションを用いて種分化の理論研究を行っています。種分化とは、新たな生物学的種が誕生する進化プロセスの1つです。集団遺伝学や分子系統学、生物地理学的側面から種分化プロセスを再現し、生物の種多様性パターンの要因解明を目指します。これまでは、集団間に移入のある側所的種分化が繰り返し起きるプロセスを研究してきました。限られた時間内で多様化するためには、種分化を引き起こす程度に遺伝子流動が小さい一方で、次の種分化イベントに繋がる新集団を形成するような移入が必要です。このことから、中間程度の移動能力を持つ生物群が最も多様化しやすい傾向にあることを明らかにしました(右図)。さらに、これらのプロセスには繁殖干渉が関わっていることを指摘しました。このほかにも、九州大学総合研究博物館にてヒメワモン属Faunisの形態分類および分子系統研究を行っています。

業績

(10) R. Yamaguchi, Y. Iwasa. Parapatric speciation in three islands: dynamics of geographic configurations of allele sharing. Royal Society Open Science. 4: 160819. 2017.
(9) Peter R. Grant, B. Rosemary Grant (著), 巌佐庸 (監訳), 山口諒 (訳). なぜ・どうじて種の数は増えるのか -ガラパゴスのダーウィンフィンチ-. 共立出版. 2017.
(8) R. Yamaguchi, S. Suefuji, K. Odagiri, O. Yata. The endemic Sulawesi amathusiine Faunis menado Hewitson (Lepidoptera, Nymphalidae) is divisible into two morphospecies. Lepidoptera Science. 67(1): 12-21. 2016.
(7) R. Yamaguchi, Y. Iwasa. Smallness of the number of loci can facilitate parapatric speciation. Journal of Theoretical Biology. 405: 36-45. 2016.
(6) R. Yamaguchi, Y. Iwasa. Reproductive interference can promote recurrent speciation. Population Ecology DOI: 10.1007/s10144-015-0485-2. 2015.
(5) R. Yamaguchi, Y. Iwasa. First passage time to allopatric speciation, for a contribution to a special issue of "Modelling biological evolution: recent progress, current challenges and future direction". Interface Focus. 3(6): 20130026. 2013.
(4) R. Yamaguchi, Y. Iwasa. Reproductive character displacement by the evolution of female mate choice. Evolutionary Ecology Research. 15: 25-41. 2013.
(3) 山口諒. スラウェシの生物地理とワモンチョウ族 昆虫と自然 50(4): 4-8. 2015.
(2) 山口諒, 末藤清一, 小田切顕一, メナドヒメワモンFaunis menadoの分類学的再検討. 昆虫と自然. 48(10): 28-31. 2013.
(1) 山口諒. スラウェシ島中南部におけるチョウ相調査. 昆虫と自然. 47(3): 25-29. (2012).

現在・過去の競争的研究資金

[1] 九州大学基金 学生の独創的研究支援. メナドヒメワモンFaunis menadoの分類学的再検討とその多様化機構の解明. 代表者: 山口諒. H25.

[2] 日本学術振興会 科学研究費補助金DC1(特別研究員奨励費), 種分化プロセスと種多様性創出速度の理論的研究. 代表者: 山口諒. H26-H29.

池田 裕宜(いけだ ひろき)

池田 裕宜(いけだ ひろき)

所属:九州大学大学院システム生命科学府 数理生物学研究室

学年:一貫制博士課程D4(博士課程D2)

所属学会:日本数理生物学会、日本生態学会

連絡先:hiro_shun_sparklings[at]yahoo.co.jp
※[at]を@に置き換えて下さい。

略歴

2013年 3月 九州大学理学部生物学科卒業
2013年 4月〜現在 九州大学大学院システム生命科学府 数理生物学研究室
2015年 4月〜2018年 3月 日本学術振興会特別研究員DC1

研究内容

 岩見准教授のご指導の下、個体内・個体間におけるウイルス感染動態を数理モデルにより解析し、ウイルス学的知見を理論的に解明する研究を行っています。「計算ウイルス学」とも表現されるこの分野は、日本国内の研究者数は未だ少数ではありますが、社会的な重要度・貢献度は非常に高いです。
 これまでの自分の研究結果として、ウイルス感染を記述する数理モデル(特に、微分方程式による力学系)から過渡状態を近似的に表す式を導出しました。また、モンテカルロ・シミュレーションによる数値実験から、過渡状態の近似式が高精度で力学系のパラメータを推定できる事を示しました。さらに、ウイルス学者との共同研究により過渡状態の近似式が感染実験データを再現し、重要なパラメータを推定できる事を示しました。以上の結果から、ウイルス学的に重要な問題に定量的な見解を与えることができました。
 現在は、ウイルス複製に伴うタイムラグを考慮し、時間遅れを持つ微分方程式による定式化や宿主の免疫応答等を力学系に組み込むことによる現実的な非線形関数の構築、または様々なウイルス感染の時系列データを定量化するための数理・実験的基盤の開発を行っています。

業績

(6) H. Ikeda, A. Godinho-Santos, S. Rato, B. Vanwalscappel, F. Clavel, K. Aihara, S. Iwami, and F. Mammano. Quantifying the antiviral effect of IFN on HIV-1 replication in cell culture, Scientific Reports. 5:11761 (2015).
(5) Hiroki Ikeda, Shinji Nakaoka, Kei Sato, Naoko Misawa, Yoshio Koyanagi, and Shingo Iwami. Effect of eclipse phase on quantifying viral dynamics of acute HIV-1 infection in humanized mouse model, Nonlinear Theory and Its Applications, IEICE Vol. 6 (2015) No. 1 pp. 47-53
(4) Ikeda H, de Boer RJ, Sato K, Morita S, Misawa N, Koyanagi Y, Aihara K, and Iwami S. Improving the estimation of the death rate of infected cells from time course data during the acute phase of virus infections: application to acute HIV-1 infection in a humanized mouse model, Theor Biol Med Model. 11:22 (2014)
(3) 池田裕宜、岩見真吾、“CXCR4-SHIV 感染を再現する数理モデルの構築”、数理解析研究所講究録、京都大学数理解析研究所:2014(和文、査読なし)
(2) Iwami S, Koizumi Y, Ikeda H, and Kakizoe Y. Quantification of viral infection dynamics in animal experiments, Front Microbiol. 4:264 (2013)
(1) 池田裕宜、“感染初期におけるウイルス動態の近似と細胞性ウイルス抑制因子の影響の数理的解析”、日本数理生物学会ニュースレター、日本数理生物学会:2013年5月(和文、査読なし)

現在・過去の競争的研究資金

[3] 日本学術振興会 科学研究費補助金DC1(特別研究員奨励費), 非平衡ウイルス感染現象の力学系による記述とその実験データ解析への応用. 代表者:池田裕宜. H27-H30

[2] 新しい研究の芽を育む会 海外渡航援助 H25

[1] 九州大学基金「学生の独創的研究活動支援」数理生物学的手法によるHIVに対するIFN駆動型宿主防御機構の定量的解析. 代表者:池田裕宜. H25

久保 裕貴(くぼ ゆうき)

久保 裕貴(くぼ ゆうき)

所属:九州大学大学院システム生命科学府 数理生物学研究室

学年:一貫制博士課程D4(博士課程D2)

所属学会:日本数理生物学会、日本生態学会

連絡先:yukikubo[at]kyudai.jp
※[at]を@に置き換えて下さい。

Personal website:yukikubo.com

略歴

2013年 3月 九州大学理学部生物学科卒業
2013年 4月〜現在 九州大学大学院システム生命科学府 数理生物学研究室
2015年 3月 九州大学大学院システム生命科学府博士前期課程修了(理学修士)
2015年 3月〜2018年 3月 日本学術振興会特別研究員DC1

研究内容

理学部の卒業研究では、私は数値計算を用いてコンピュータの画面上で見ることができる魚の群れに似たものを作り、その群れが個体の持つ条件を変えることによってどのような型になるのかということを調べました。

動物の群れの行動は今日までたくさんの研究がなされてきましたが、その発端となったようなBoids(ボイド)というプログラムがあります(Reynolds 1987)。Boidsは三角形のオブジェクトでそれぞれの個体が表され、さながら本物の鳥の群れのように動き回る様子を見ることができます(参照: Boids (Flocks, Herds, and Schools: a Distributed Behavioral Model) )。このBoidsのモデルでは、次に挙げる三つの単純な規則に従って計算をしています。一つ目はAlignment(整列)といい、近くの個体群が向かっている方向を平均し、その方向に向きを合わせること、二つ目はCohesion(引き寄せ)といい、近くの個体群の位置を平均し、その位置の方向へ向かうこと、三つ目はSeparation(回避)といい、他の個体との衝突をさけることです。

私はこのBoidsの規則を用いて魚の群れに見立てたものを作り、その動きについて考えています。現在は、これまで作ってきたモデルに導入した条件が、実際の魚の中でどのような形で見られるのかということを調べつつ、モデルの改良に取り組んでいます。

業績

(2) Y. Kubo, and Y. Iwasa. Phase diagram of a multiple forces model for animal group formation: marches versus circles determined by the relative strength of alignment and cohesion. Population Ecology (2016).
(1) 久保裕貴,田川一希,板木好弘,島谷健一郎.“セル・オートマトン法及び平均場近似を用いた私語形成モデル”.数理解析研究所講究録,京都大学数理解析研究所,No1887, pp.18-22, 2014.

現在・過去の競争的研究資金

[2] 日本学術振興会 科学研究費補助金DC1(特別研究員奨励費), 動物の群れ行動と社会の合意形成に関する数理的研究, 代表者:久保裕貴, H27-H30.

[1] 九州大学基金 学生の独創的研究支援.ミツバチの分封における集団的合意形成の待ち時間と正確性についての研究.代表者: 久保裕貴.平成26年度, 500,000円

道下 誠(どうげ まこと)

道下 誠(どうげ まこと)

所属:九州大学大学院システム生命科学府 数理生物学研究室

学年:一貫制博士課程D4(博士課程D2)

所属学会:日本数理生物学会

連絡先:makotodouge[at]gmail.com
※[at]を@に置き換えて下さい。

略歴

1974年 3月 一橋大学法学部卒業
2015年 3月 放送大学自然環境プログラム修士課程修了
2015年 4月〜現在 九州大学大学院システム生命科学府 数理生物学研究室

研究内容

「有性生殖は何故存在しているのか」というテーマは生物学の大きな疑問の一つになっています。その課題にたいして、コンピューターシミュレーションによる研究を行っています。

吉田 憲司(よしだ けんじ)

吉田 憲司(よしだ けんじ)

所属:九州大学大学院システム生命科学府 数理生物学研究室

学年:一貫制博士課程D4(博士課程D2)

所属学会:日本数理生物学会

連絡先:false_saffron[at]yahoo.co.jp
※[at]を@に置き換えて下さい。

略歴

2013年 3月 九州大学理学部生物学科卒業
2013年 4月〜現在 九州大学大学院システム生命科学府 数理生物学研究室

研究内容

ロコモーションのアルゴリズムと最適化。

柿添 友輔(かきぞえ ゆうすけ)

柿添 友輔(かきぞえ ゆうすけ)

所属:九州大学大学院システム生命科学府 数理生物学研究室

学年:一貫制博士課程D3(博士課程D1)

所属学会:日本数理生物学会

連絡先:yusuke.purple5[at]gmail.com
※[at]を@に置き換えて下さい。

略歴

2014年 3月 九州大学理学部生物学科卒業
2014年 4月〜現在 九州大学大学院システム生命科学府 数理生物学研究室
2016年 3月〜2019年 3月 日本学術振興会特別研究員DC1

研究内容

感受性の低い細胞におけるウイルスダイナミクス。

里居 伸祐(さとい しんすけ)

里居 伸祐(さとい しんすけ)

所属:九州大学大学院システム生命科学府 数理生物学研究室

学年:一貫制博士課程D3(博士課程D1)

所属学会:日本数理生物学会、日本生態学会

連絡先:ssatoi257n[at]gmail.com
※[at]を@に置き換えて下さい。

略歴

2014年 3月 九州大学理学部生物学科卒業
2014年 4月- 九州大学大学院システム生命科学府 数理生物学研究室
2016年 3月〜2019年 3月 日本学術振興会特別研究員DC1

研究内容

数理モデル、コンピュータシミュレーションを用いて、生物の感覚器官の研究を行っています。現在は、脊椎動物において移動速度が速い生物は眼が大きい、というLeuckart's Lawの成立条件についてコンピュータシミュレーションで研究しています。Leuckart's Lawは100年以上前に提唱され、長い間信じられていましたが、最近になって実際に眼の大きさと移動速度を測定すると、成立しない場合もあることがわかってきました。私は、生物が生息する環境の障害物の量や餌の量に着目して、どのような環境ではLeuckart's Lawが成立しにくいのか、ということを調べました。この研究から、餌の量が多く、障害物が少なく、また衝突時のダメージが小さいような状況では、Leuckart's Lawは成立しにくいだろうということが示唆されました。今後も、生態学的な側面から感覚器官の利用や配置についての理論的研究を行っていきます。

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