ME Seminar 1997/3/21 Addendum Akira Sasaki

自殺(アポトーシス)遺伝子の進化


 大腸菌に潜伏感染しているラムダファージのrexAB遺伝子産物は、T4ファージが大腸菌に感染してくると宿主細胞を破壊してしまう。これはT4ファージに感染された自 分自身を破壊することによって、まわりにいる大腸菌とそこに潜伏感染しているラム ダファージとを救う、利他的な自殺であると理解されている。このような自殺遺伝子 が群淘汰あるいは血縁淘汰的な有利さによって広がることができるかどうかは、集団 構造や集団間の移動率に強く依存するはずである。ここでは格子空間上で大腸菌の増 殖とT4感染をモデル化することにより、自殺遺伝子の進化する条件を解析する。[東 大・分子生命、小林一三氏との共同研究]


イネ抵抗性品種とウンカの抵抗性品種加害性発達の格子モデル


 ウンカによる食害を軽減するためにイネの抵抗性品種の栽培が試みられている。と ころが抵抗性品種の栽培率を上げると、抵抗性品種を加害できる新系統のウンカが急 速に広がり、抵抗性品種および感受性品種の両方に大きな被害がでる危険がある。こ こではウンカの抵抗性品種加害性の発達という遺伝的変化を取り入れた上で、抵抗性 品種の栽培率および休耕地の割合を変えることによってウンカの食害をどれだけ減ら せるかを格子モデルによって解析する。[九州農試、鈴木芳人氏との共同研究]


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