川口 聡(理化学研究所)
6月 14日 (月) 午後2:00から
理学部3号館 6階 3631 数理生物学セミナー室
種子を集団で発芽させるとクラスター形成や周縁効果などが観察される。光合成を始
める前の種子発芽過程では、各種子は自らの栄養分を利用して成長するので栄養分の
奪い合いなどの直接的な種子間相互作用は弱いと考えられる。この過程では、むしろ
ホルモンによりひきおこされたと考えられる。今回は、これらの現象を理解するため
に、根の成長に対するモデル方程式を提出し、実験事実を理解しようと試みる。
モデル方程式は2種類のホルモン濃度に依存し、更に、成長段階に依存して変化す
るホルモン感受率を導入し、自発的に分泌されたホルモンによりいかに種子の集団成
長が影響を受けるかを議論する。