小さなサンゴと元気なポリプ

加茂将史(九大・理・生物)

11月 9日 (火) 午後1:30から
理学部3号館 6階 3631 数理生物学セミナー室


 群体動物であるサンゴは、新たにポリプをつくることでコロニーが成長する。サン ゴとしては、ひとつのコロニー内に栄養摂取(有性生殖)の単位であるポリプを多数 保持することが、より高い繁殖成功につながるだろう。一方ポリプとしては、新たな ポリプの陰になるなどポリプ間に資源を巡る競争が生じるため、大きすぎるコロニー は好ましくない。このように部分と全体の間にトレードオフがある時に、ポリプの作 成にどのようなエネルギー配分を行えばよいのかを調べた。
 二次元格子上でサンゴ成長シミュレーターを作成した。各々のポリプは光合成産物 を「自身の維持」、「新ポリプ作成」、「友達ポリプ救済」へのいずれかに配分する 。ある一定期間コロニーの成長をシミュレーションし、「生存ポリプ数×個々の資源 量」で繁殖量を評価した。
 結果:「友達救済」への配分を変更しても繁殖量はほとんど変わらなが、「新ポリ プ作成」への配分を変更すると繁殖量が大きく変化ことがわかった。また「新ポリプ 作成」への配分の違いにより、サンゴの形が大きく異なることもわかった。