鍛えと刃文で癌を斬る

武田裕彦(九大・理・生物) ">takeda@biology.kyushu-u.ac.jp

00/12/12, 13:30-
at Room No.3631 (6th floor of the 3rd building of the Faculty of Sciences)



「微小重力環境などのストレスが生体システムに与える影響の理論的解析」という主 題に基づく研究の現状について報告いたします。


私は上の手法を、その後生過程に「かなりたくさんの vulnerable な箇所」を持つ「 脊椎動物」に適用する、というアイデアを持っていて、これをまっすぐ押し抜くこと をこれからの課題にしよう、と考えています。


微小重力環境においては、どの生物もその後生過程にストレスを被ることが知られて います。そのような状況に多世代おかれた結果として現れる(ことが期待される)形 質について数理モデルを用いて調べるのです。


この課題を支持する状況証拠としては


「発生途上の個体の不安定性を考えれば、生物が受ける淘汰圧は、成体としてよりは 、むしろ発生過程で受けるものの方がはるかに大きい可能性が高い。」(団まりな)


という言明があり、生命科学の現状に一気に届くかどうかは別にして (^^; この形の 主題にまじめに取り組むことは「個別の検証になだれ込む前に、純粋なイメージを膨 らませる余地を与えておく」という意味で通常の生命科学に取り組む上でも効果的な のではないか、と考えます。