貝類を通して生命現象に迫る2:生物間相互作用
日本生態学会第61回大会(広島) 自由集会
企画趣旨
貝類(軟体動物)は非常に多様な生態や形態をもつ分類群である. そのため,生態学のみならず進化学や古生物学, 発生生物学など幅広い分野の研究対象として扱われており,それぞれの領域において独自の目的,視点,手法によって研究が進められてきた.ある生命現象を深く理解するためには,様々な分野で培われた研究手法やそれらによって得られた知見をあわせて議論し,さらに分野を超えた学際的な研究を行う必要がある.貝類は,そのための有用な研究対象のひとつといえる.
本集会では貝類(特に腹足類と二枚貝類)を対象にそれぞれ異なる目的,視点,手法により研究を行なっている若手研究者の講演を通し,各自がどのような目的意識と仮説検証方法をもって現象の理解に臨んでいるかを紹介する.第2回となる今回は,特に貝類研究が生物間相互作用の研究にどう貢献できるかを議論したい.
スケジュール・要旨
2014年3月14日(火)15:45-17:45講演者
- 野下 浩司 (九州大学・システム生命科学)
腹足類殻の巻きパタン定量化から防御形質評価まで - 山道 真人 (コーネル大学)
カタツムリの左右性進化から一遺伝子種分化の謎に迫る - 後藤龍太郎 (東京大学・大気海洋研 / JSPS PD)
寄生・共生性貝類の多様性と進化 - 石川 牧子 (東京大学・院理 / JSPS PD)
軟体動物貝殻の色彩パターン〜擬態の進化史研究のモデルを目指して〜 - 清水 啓介 (東京大学・院理・地惑)
身を守るための新奇形質「貝殻」の作り方
コメンテーター
- 細 将貴 (京都大学・白眉)
貝類だからできること
企画者連絡先
野下 浩司Eメール:noshita at bio-math10.biology.kyushu-u.ac.jp
清水 啓介
Eメール : shimizu at eps.s.u-tokyo.ac.jp