体内における感染症数理モデルの安定性について
梶原 毅
03/11/25, 午後4:00から (理学部3号館6階 数理生物学セミナー室)
病原体が人間の体内に浸入することによって起こる多くの感染は、常微分方程式 モデルによって記述されてきた。本講演では、多くの病気に適用可能な、未感染 細砲、感染細砲、病原体、免疫細砲を変数としたモデルにおける、免疫細砲が存在 している状態を表す平衡点が安定であるか、また不安定化して振動が発生するかに ついて考える。以前に、最も単純なモデルについて上記の平衡点が常に安定となる ことを示した。このモデルに時間遅れなどのさまざまな要因を追加したときに、上 記の平衡点の安定性がどのように変化するかについてお話したい。また、以前の安 定性の解析において複雑な計算の処理のために計算機ソフトウエアを使ったが、手 計算で見通しよく処理する方法について、またモデルについて得られたいくつかの 数学的な結果などについてもお話する予定である。 なお、この発表は、佐々木徹、村瀬晶子、井内琢磨の諸氏との共同研究に基づく ものである。 |
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