はじめに



かつて佐々木先生が計算機係を「代々新しい院生に引き継がれている伝統芸能のようだ」と例えていましたが、 今やそれもすっかり廃れました。


研究室に来た当初は「OS って何ですか?」というほど何も知らなかった上原が、 1年後に計算機係になり、それから1年しか経っていない現在はすでに「なんでも知ってるぞ」 みたいな偉そうな顔をしてふんぞり返っているのです。 計算機係に就任してから約1年、その間に上原が覚えた芸は 「如何にして、いま起きている問題の解決策を知っている人から、その人の機嫌を損ねずに解決方法を聞き出すか?」 ということだけです。


これまで周りの人たちからいろんなことを教わりました。 失敗のフォローもしていただきました。 さすがに同じことを2度聞くわけにもいかないので、 問題が起こったときの質問とその回答のやりとりのメールは残していますし、 メールが存在しないときにはノートにメモを残しています。


ここではそんな覚書の中から、 計算機係の覚えなければならない基本的な仕事、 上原が計算機係に就任してから実際に起こった事件の記録などをピックアップして載せておきます。 ここを見て、これから先の伝統芸能の継承者が、 誰かに聞かずとも自分で問題を解決できるようになってくれればいいなと思います。 そうすれば他の人に迷惑がかからないだけではなく、メールで誰かに問うよりも迅速な対処ができます。 なお、何か問題が起こった時には、まずエラーをそのまま Google などで検索する習慣をつけてください。 おそらく、自分の抱えている問題の解決策が見つかるはずです。 それが見つからなければ、自分が掲示板などで他の人に相談するのも手です。


ここの内容はまだまだ未熟な上原のノートから転載したものなので、 ここの内容を読んだだけで数理のネットワーク管理が完璧にできるはずは当然ありません。 けれども、ここの内容は「昔教わったんだけど、やり方忘れちゃった」というような計算機係の人たちが、 基本的な仕事のやり方の確認くらいには使えることと思いますし、 計算機係でない人には 「計算機係にこういうことを頼めばやってくれるんだ。よし、頼んじゃえ。」と いうようにでも利用してもらえると思います。 また、これから UNIX 系 OS を使い始める人には、その助けにもなれるかもしれません。


2005年5月10日  Takashi Uehara  


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