停電の時には



年に何回か、大学の都合で研究室の入っている建物(理学部3号館)が停電します。 コンピュータの電源が入ったまま停電してしまうと、コンピュータが正しい手順で終了できずディスクが壊れてしまうことがあります (参照:サルの知恵袋 UNIX 管理の基礎の基礎 電源の切り方 )。 2005年4月には、このために catharine のハードディスクを交換する羽目になりました(この時は落雷による停電が原因でしたが…)。 ですので、あらかじめ停電することが分かっている場合には、停電する前に前もってコンピュータを終了させなければなりません。


さて、実際には停電は朝早い時間から夕方まで続きます。 停電作業に関わって朝早くから仕事をしている人たちには申し訳ないですが、 停電のために計算機係だけがわざわざ早起きして、コンピュータの電源を切りに学校に来るなんて嫌です。 普段早起きしない人が、朝起きて学校に行ってコンピュータの電源を切ろうと思っても、寝坊する危険があります。もちろん徹夜も嫌です。 じゃあ前の日から電源を切っておけばよいという話になりますが、Web サーバやメールサーバとして動いている bio-math10 などは、 できるなら停電の直前まで動かしておいた方が都合がいいですよね。 「前日の夜からメールサーバが止まっていたために、大事なメールが読めなかった!」 と後で怒られるのも嫌です。


「あれも嫌!これも嫌!」と言ってきましたが、じゃあどうすればいいんでしょう? 「早起きしないでよくて、なおかつ、停電直前までコンピュータが動いていればよい。」 そういうことですよね。 そんな都合のいいことを実現させるには shutdown というコマンドを次のように実行します。


shutdown -h +***

shutdown はシステムを終了させるためのコマンドです。 上のように打てば、*** 分後にシステムが終了します。単位は「」ですので間違えないように。 例えば、明日午前9時から停電だとします。 で、今は前日夜8時。そろそろうちに帰ろうかなと考える時間です。 そんな時に、次の日の朝8時に bio-math10 の shutdown をしようと思うなら

shutdown -h +720

とします。 すると翌朝8時には shutdown が実行されて電源を切る準備がされますので、 午前9時に停電すると同時に、安全にコンピュータの電源が切れます。 それであなたは自分の部屋でゆっくりと寝ていられるのです。


さて、停電の時にはこのコマンドを各マシンで実行しなければなりません。 一応書いておくと、2005年5月現在で研究室内の共用コンピュータは、 bio-math10、duke、donald、douglas、spencer、catharine 、 それから使われているのかいないのか不明な bio-math09 に bio-math40 、 さらに図書室の2台の共用 Mac(これは図書係の管轄かもしれませんが)…こんなところでしょうか? さらに生物学科全体の Web サーバである seibutsu (133.5.161.253, 192.168.2.253) も数理生物学研究室内にあるため、数理生物の計算機係が電源の on /off を行わなければなりません。 それから忘れがちなのが、プリンタです。 計算機係兼プリンタ係という肩書きですから、こちらも停電前に電源を切るのを忘れてはいけません。 停電の前日はいろんなとこを見回って下さい。教授室なんか特に忘れられていそうですので。


次にシステムを終了させる計算機の順番について。 注意すべきは duke, donald, douglas です。 彼らは NFS(Network File System)によって duke のハードディスクを共有しています。 そのため、donald や douglas より先に duke を終了させてしまうと、 donald と douglas は何もできなくなってしまいます。 donald と douglas では

shutdown -h +***

の *** を適当に縮めて、少しだけ先に終了させてやりましょう。 停電が終わって、電源を入れる時も同様で、今度は duke を先に起動させなくてはいけません。 duke の起動が終わってから donald と douglas の電源を入れて下さい。 彼らを終了させる時と電源を入れる時には順番があることを覚えておいて下さい。


さて、電源を切るだけが停電時の仕事ではありません。 サーバの電源を落とすということは、サービスが中断されるということですので、サービスの利用者に連絡する必要があります。 bio-math10 のメールや、研究室内のワークステーションを利用しているのは、研究室内の教官と学生だけではありません。 OB・OG の中にはそれらを利用している人たちも多くいます。 そのような人たちには、サーバの shutdown を行う時刻、復旧する予定時刻などをメールなどで知らせて下さい。 教授室の Ecological Research 編集局に勤めている高梨さん(アカウント:ecores )や、 数理生物学会のサーバ運営委員会にも連絡が必要です (委員の連絡先を佐々木先生に聞くか、佐々木先生から連絡を回してもらう)。 それから、seibutsu に関しては粕谷先生、松田先生、今福先生が管理をされていますので、 そちらにも連絡して下さい。 このように一度停電があると、あちこちに連絡を回さなければならないので大変です。 連絡は余裕を持って行いましょう。


前もって関係者全員に連絡をして、 前日にシステム終了の予約をして、 停電後にコンピュータの電源を入れて(停電終了後に自動的に立ち上がるよう設定してあるマシンもあるので注意して下さい)、 それから各マシンが正常に動作しネットワークに接続されていることを確認したら、停電に関する仕事はおしまいです。

おつかれさまでした。


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