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INTECOL2022

数理生物学研究室 M2の富本です。
この初秋にスイスのジュネーブで開催されたINTECOL2022に参加してきました!

INTECOL(International Association for Ecology)は生態学における最大規模の国際学会で、4年に一度開催されます。今大会は本来2020年の予定でしたが、COVID-19の影響により6年ぶりの開催となりました。私自身にとっても、学部4年の際にコロナ禍に入って以降、全ての学会はオンライン参加でしたので、人生初のオンサイト学会となりました。

1. 旅程

指導教員の佐竹先生とは別の飛行機だったため、単独での渡航となりました。実は今回が初海外。一人で、とても不安。
福岡から羽田、そこから成田へ移動し、カタール航空でジュネーブへ向かいました。
まずは福岡空港から羽田へ。そしていきなり飛行機が遅れたため、羽田―成田間のシャトルバスに乗れず電車移動と相成りました。15分に1本しか電車が来ない福岡西区民には、東京の電車の乗り継ぎは恐怖でしかありません。乗り違えると飛行機に間に合わない、と焦りつつもなんとか成田に到着しました。
そして初の国際線。さあ出発という段での機長の挨拶は訛りが強く、英語かアラビア語かすら理解できないという洗礼を浴びつつ、飛行機は飛び立ちました。
ただそれ以降は順調で、ドーハでの乗り継ぎも悲劇が起こることはなく、無事ジュネーブに到着しました。思い返せば、東京での移動がもっとも苦労しました。

機内食。Beef or chickenではなくfish or chickenと聞かれたことに動揺しつつも、チキンを選択。魚に挑戦せず、チキン。
ドーハ空港の謎のクマ。ラウンジはとにかく広く、とても綺麗。
ジュネーブ空港。

ジュネーブは住み良い気候で、人も多過ぎず素敵な街でした。樹齢が百を優に越えそうな大木が、街路樹として普通に見られるのも魅力です。長寿命樹木を研究題材にしている私には、街を歩くだけで楽しくて仕方がありませんでした。

ジュネーブの街は、このレマン湖(Lake Geneva)に沿って広がっています。
街に面しているのに水が綺麗。

2. INTECOL2022

そして、初のオンサイト学会が始まりました。

プレナリートーク含め、様々な面白い研究について聞くことが出来ましたが、長くなるので割愛。理論から実証、さらには生態学の知見をもとに社会へどう働きかけるかまで、生態学と一括りに出来ないほど様々な話を聞くことが出来ました。
INTECOLでは特に保全生態学の話が多く新鮮でした。また世界的な研究者による(生物学的にも予算的にも)スケールの大きい研究を聞くことができ、大変勉強になりました。
私はポスター発表。

INTECOLでは紙ではなく、会場のスクリーンを用いた発表でした。機材トラブルがありつつも、質問も頂き、充実した初のオンサイト発表となりました。ポスター発表の場合は時間の制限がないので、質問に対して詳しく答えることができました。興味を持った方が質問してくださるので、私の拙い英語にも親切に辛抱強く聞いて頂きありがたかったです。

3. 交流

会場で知り合った方々と植物園巡り。その後、一緒に晩御飯へ行きました。みなさんノンネイティブながらも話すスピードが速く、理解にいっぱいで、なかなか会話に入れません。日常会話の方が難しいとはよく言いますが、改めて実感しました。自分から話せればもっと良かったですが、それでも楽しい時間を過ごさせて頂きました! お誘いいただいて感謝しかありません。

人見知りの自覚がある私ですが、学会中の昼食時やcoffee breakの際などに他の参加者へ頑張って話かけたり、話かけて頂いたりと、予想以上に多くの方と交流することが出来ました。現地で出会った日本の研究者の方ともお話しする機会があり、とても刺激を受けました。オンラインと違い、自身の研究や興味と直接関わりのない研究者とも交流できる事が現地参加の魅力です。

初のオンサイト学会の参加に加えて、久しぶりの旅行でとても充実した渡航になりました。この経験を活かして、今後の研究につなげて行きたいと思います。次の国際学会は、どこへ行こうかしらん。

写真は学会の合間を縫って、見に行ったローザンヌ大学校内のオークの木(私の専門分野にとってエポックメイキングな論文で研究対象となった個体!)