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IPMB2024

数理生物学研究室M1の社川です。6月末にオーストラリアのケアンズにて開催されたIPMB2024 (The 13th International Congress on Plant Molecular Biology)に参加してきました。今回の研究室ブログでは、その様子についてご紹介します。

1.日本からケアンズへ

6月22日に福岡を出発し、羽田空港を経由してケアンズへと向かいました。羽田からケアンズまではおよそ7時間半のフライトで、早朝に到着しました。ケアンズは熱帯地域の都市ですが、ちょうど冬の時期で穏やかで過ごしやすい日々でした。
ケアンズの街を歩いていると、碁盤の目状に整備された街並み、道路に佇むガジュマルの巨木、街に住むさまざまな種類の鳥に目が行きました。海岸沿いのエリアにはプールや豪華客船があったり、干潟にペリカンがいたりと日本では見られない風景が印象的でした。このエリアは夜になるとライトアップされ、バーやナイトマーケットが賑わっていました。

ケアンズの街並み。日本では見かけない生き物や街並みに目を惹かれます。

2.IPMB2024

6月24日から28日までの5日間でIPMB2024に参加しました。IPMB2024は、3年に一度開催される植物分野の国際会議で、植物の分子や生命現象に関わる幅広い分野の研究者・学生が参加していました。口頭発表やポスター発表の内容も植物の温度応答、形態形成、ゲノム進化、理論研究など非常に多岐にわたっており、どのセッションでも活発に議論がなされていました。空き時間にも知り合った先生方とお話しする機会もあり、自分の研究の話だけでなく、先生方の詳しい研究や体験談についても議論する貴重な時間であったと感じています。
学会期間中で特に印象に残っているのは、東京大学の東山哲也教授によるPlenary talkでした。東山教授のご講演は私の研究分野とも密接に関わっており、花粉管の伸長を制御する分子に関する最新の知見や、ライブセルイメージング技術などについての理解を深めることができました。
私は3日目午前の「Meiosis and Gametes」というセッションで口頭発表を行いました。初めての国際会議であり、知り合いが誰もいない中での口頭発表は非常に緊張しましたが、セッションに参加していただいた皆さんには熱心に聞いていただけたように思いました。

IPMB2024の様子。IPMB2024は海沿いのCairns Convention Centreにて行われました。右下の写真は懇親会会場。

3.最後に

初めての国際会議で慣れないことやうまくできなかったことも多かったのですが、非常に充実した日々を過ごせたように思います。今回の国際学会は植物分野の最先端の研究に触れることができただけでなく、世界的にも著名な研究者と議論できる良い機会になりました。今回の国際会議を通して得られた知見や課題を、今後の研究に生かしていければと思います。

ケアンズ最終日の集合写真。
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